日本酒の地域別の特徴を解説!地酒の楽しみ方もご紹介
日本酒は国のお酒である「國酒(こくしゅ)」に数えられる日本を代表するお酒です。
古くから全国各地で造られており、その歴史はもちろん、造られている日本酒の特徴もまた異なっています。
今回の記事では、地域別に日本酒の特徴を解説します。地酒の楽しみ方をお伝えしているので、地方の日本酒に興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
日本酒は地域ごとで味わいが変わるの?
日本酒の主な原料は、地域の気候や地理環境に影響を受けやすい「水」と「お米」です。そのため、これらで造られている日本酒も地域ごとで特徴が出やすいといわれています。また、日本各地には歴史のある酒蔵が点在しています。伝統的な技術も酒蔵ごとに変わってくるので、日本酒の味わいにも変化が出やすいです。
日本酒の地域ごとの特徴
では、各地域の日本酒にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは日本を7つの地域に分けて、それぞれの特徴をご紹介します。
※参考:国税庁「全国市販酒類調査結果 令和2年度調査分」
日本酒は、造り方や貯蔵方法によって味わいが変わります。またアルコール度数や香りによっても味わいの感じ方が変わります。
以下の地域ごとの日本酒特徴は、目安としてご参照ください。
北海道の日本酒の特徴
北海道は寒冷な気候の地域のため、日本酒造りに適した環境を持ち合わせています。また、「吟風」「彗星」「きたしずく」といった酒造好適米の栽培も盛んに行われている点が特徴です。そんな北海道の日本酒は淡麗辛口の傾向にあります。
東北地方の日本酒の特徴
東北地方は、日本で最もお米が生産されていることで知られています。また、寒冷な気候の地域が多く、酒造りの環境にも適しています。
造られている日本酒の特徴は、青森・秋田・岩手・山形は淡麗辛口、福島は淡麗甘口、宮城は濃醇辛口の傾向があります。また岩手は日本三大杜氏に数えられる「南部杜氏」の拠点として知られ、伝統的な技術が受け継がれています。
関東地方の日本酒の特徴
関東地方は他の地域と比較して蔵元の数は多くありません。しかし、多くの水源や河川に恵まれています。この水源と高度な技術によって、高品質な日本酒が造られています。
各地域の日本酒の特徴は、茨城・東京・千葉・神奈川は淡麗辛口、栃木・群馬・埼玉は淡麗甘口の傾向にあります。
中部地方の日本酒の特徴
中部地方は寒冷でお米作りが盛んな北信越地方、北アルプスや飛騨川などの水源に恵まれた東海地方に大きく分けられ、淡麗辛口の日本酒が主流となっています。また、新潟は日本三大杜氏の1つ「越後杜氏」の発祥地として有名です。
近畿地方の日本酒の特徴
近畿地方は、「酒米の王様」と呼ばれる酒造好適米「山田錦」の産地である兵庫と、古くから酒造りが盛んな京都府伏見の「日本三大酒どころ」の2か所が属する近畿地方。特に兵庫は、沢の鶴の本社もある全国随一の日本酒生産地です。
神戸の「灘五郷」では酒蔵巡りが楽しめるほど、日本酒に縁のある地域といえるでしょう。
そんな近畿地方の日本酒の特徴は、京都・奈良・滋賀は淡麗甘口、和歌山・三重が濃醇甘口、大阪は淡麗辛口、そして兵庫は濃醇辛口の日本酒が多い傾向にあります。
神戸「灘五郷」については下記で詳しく解説しています。併せてチェックしてみてください。
中国・四国地方の日本酒の特徴
「日本三大酒どころ」の1つである広島県西条が属する中国地方は、深い歴史と豊かな自然環境で造られる日本酒が特徴です。一方、四国地方は、四万十川・吉野川などの伏流水を利用した酒造りが行われています。
日本酒の特徴は、鳥取・島根・香川・愛媛・高知が淡麗辛口、岡山・広島が淡麗甘口、山口・徳島が濃醇辛口の傾向があります。
九州・沖縄地方の日本酒の特徴
焼酎のイメージが色濃い九州地方ですが、豊富な水源を活用した日本酒造りも広く行われています。一方、沖縄の代名詞的な存在といえば泡盛で、熱帯気候では日本酒造りは難しいと言われますが、日本酒を造る蔵元が1社だけ存在しています。
九州・沖縄地方の日本酒の特徴は、福岡と大分は淡麗甘口、長崎や熊本、鹿児島・沖縄は濃醇甘口、そして宮崎と佐賀は濃醇辛口の日本酒が多く見られます。
地域ごとの日本酒(地酒)の楽しみ方
地域ごとの日本酒の楽しみ方には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは日本酒(地酒)ならではの楽しみ方をご紹介します。
酒蔵を訪問する
各地域にある酒蔵の中には、「酒蔵見学」を行っているところが少なくありません。日本酒の製造過程を見学できたり、しぼりたての日本酒を試飲できたり、現地だからこそ楽しめる体験があります。気になる地域や日本酒があれば、各酒蔵のホームページをチェックしてみてはいかがでしょうか。
沢の鶴では、貴重な酒造りの道具や伝統文化を展示している「沢の鶴資料館」を運営しています。
ご当地グルメと一緒に味わう
地域の日本酒を堪能するのであれば、その地域の特産や名物と一緒に味わうことがおすすめです。北海道であれば豊富な海の幸、兵庫であれば姫路おでんや明石焼きなど、ご当地グルメと一緒に味合うことで日本酒の旨味をさらに引き出せます。
唎き酒を楽しむ
地方に足を延ばせない方は、各地域の日本酒を取り寄せたり、居酒屋で頼んだりして、飲み比べをしてみてはいかがでしょうか。
日本酒の香りや味わいの違いを意識しながら味わえば、きっと日本酒の奥深さを体感できるはずです。唎き酒や飲み比べは、好みの日本酒を発掘できる機会でもあるので、ぜひチャレンジしてみてください。
灘五郷の沢の鶴が贈るおすすめ日本酒をご紹介
最後に沢の鶴のおすすめ日本酒をご紹介します。兵庫県・灘五郷で造られた自慢の日本酒を、ぜひお買い求めください。
特別純米酒 実楽(じつらく)山田錦
特別純米酒 実楽山田錦は、「酒米の王様」とも呼ばれる山田錦を特A地区で獲れたものだけに限定して使用しています。純米酒本来の旨味と芳醇な香り、そしてキレの良さが特徴です。また仕込み水には名水百選に選ばれている「灘の宮水」を使用し、生酛造りで醸しています。手間暇かけて造られた1本だからこその、至高の味わいをぜひお試しください。
- 特別純米酒
- 山田錦使用
130年の絆から生まれた山田錦名産地の特別純米酒です。純米酒本来の旨みに、芳醇な香りとキレの良さが特長です。
- アルコール度数:
- 14.5度
- 飲みごろ温度:
- 15℃(涼冷え)、35℃~40℃(人肌燗)、40℃~45℃(ぬる燗)
純米吟醸酒 Kobe1717
純米吟醸酒 Kobe1717は、創業300年を誇る沢の鶴の歴史が詰まった1本です。山田錦を100%使用し、きめ細やかでコクのある味わいと、フルーティーですっきりとした香りを楽しめます。花冷え(10℃くらい)まで冷やして飲むと、上品な甘味と旨味が広がり、心地よい味わいを体感できます。
- 純米吟醸酒
- 限定商品
神戸の自然の恵と沢の鶴の三百年の歴史が詰まった「Kobe1717」。
- アルコール度数:
- 13.5度
- 飲みごろ温度:
- ・10℃(花冷え)、40℃~45℃(ぬる燗)
100人の唎酒師
100人の唎酒師は、酵素を限界まで取り除く「限外濾過(げんがいろか)」を行った純米生原酒です。この製法を行うことで、生酒の品質を長期的に維持できるため、搾りたての味わいを自宅でも味わうことができます。沢の鶴の唎酒師が自信を持ってお贈りする最高の1杯をぜひお楽しみください。
- 純米生原酒
- 限外ろ過製法
美味しい日本酒を届けたい。100人のきき酒師の物語。
- アルコール度数:
- 18.5度
- 飲みごろ温度:
- 10℃(花冷え)~15℃(涼冷え)、20~25℃(常温)
おわりに
日本酒は造られる環境や技術により、異なる特徴が現れるお酒です。沢の鶴をはじめ、全国には多くの酒蔵があり、それぞれの魅力が詰まった日本酒が豊富に存在します。
ぜひこの機会にお住まいの地域をはじめ、各地域で造られる日本酒の違いや魅力を探究していてはいかがでしょうか。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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※お酒は20歳になってから。お酒は楽しく適量を。飲酒運転は、絶対にやめましょう。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児に悪影響を与えるおそれがあります。
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