2021.02.12日本酒を知ろう

日本一の酒どころ「灘五郷」とは?灘五郷の魅力と日本酒について紹介!

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沢の鶴の蔵「灘五郷(なだごごう)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

灘五郷は、日本一の酒どころである兵庫県神戸市・西宮市の沿岸部で醸造されている灘酒の産地の総称で、日本酒ファンが一度は訪れたい「聖地」としても知られています。

 

この記事では、「灘五郷」とはどのような場所かを中心に、灘五郷の魅力とおすすめの日本酒を具体的にご紹介します。灘五郷でどのような日本酒が造られているのか知りたい方は、ぜひここで紹介する日本酒を試してみてください。

灘五郷とは?

灘五郷絵図
灘五郷(なだごごう)とは、兵庫県神戸市灘区新在家から西宮市今津までの沿岸約12kmの地域に位置する、灘酒の生産が盛んな5つの地区のことです。

なお、「郷」とは村の集合体という意味で、灘五郷という地名が実際にあるわけではありません。

 

具体的には、以下5つの地区が灘五郷と呼ばれています。

  1. 神戸市灘区西郷(にしごう)地区
  2. 神戸市東灘区御影郷(みかげごう)地区
  3. 神戸市東灘区魚崎郷(うおざきごう)地区
  4. 西宮市西宮郷(にしのみやごう)地区
  5. 西宮市今津郷(いまづごう)地区

灘五郷は日本一の酒どころとして有名で、日本全国で販売される日本酒の約25%が灘五郷で醸造されています。

灘五郷で醸造されている日本酒の銘柄は、以下のとおりです。

西郷地区 沢の鶴(さわのつる)・金盃(きんぱい)
御影郷地区 白鶴(はくつる)・菊正宗(きくまさむね)・剣菱(けんびし)・戎面(えびすかほ)・福寿(ふくじゅ)・仙介(せんすけ)・琥泉(こせん)・大黒正宗(だいこくまさむね)
魚崎郷地区 千代田蔵(ちよだぐら)・松竹梅(しょうちくばい)・櫻正宗(さくらまさむね)・浜福鶴(はまふくつる)
西宮郷地区 金鷹(きんたか)・灘自慢(なだじまん)・喜一(きいち)・白鹿(はくしか)・白鷹(はくたか)・日本盛(にほんさかり)・灘一(なだいち)・寳娘(たからむすめ)・島美人(しまびじん)・德若(とくわか)
今津郷地区 大関(おおぜき)・扇正宗(おうぎまさむね)

そんな灘五郷は、2018年6月28日に国税庁長官の指定を受けた酒類の地理的表示(GI)の指定を受けました。

 

「GI灘五郷」と称された清酒は、「味わいの要素の調和がとれ、後味のキレの良い酒質」という特性があることが保証されており、2021年1月時点では11社44銘柄の灘五郷の日本酒が「GI灘五郷」として認定されています。

日本遺産に認定

日本遺産とは、文化庁が認定する、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るうえで重要なストーリーのことです。

 

2020年6月には日本酒醸造の歴史的観点から、隣接している伊丹市を中心に神戸市や西宮市・尼崎市・芦屋市の5市が『「伊丹諸白」と「灘の生一本」下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷』として、文化庁から令和2年度の日本遺産に認定されました。

 

つまり、江戸時代から現代まで続く灘五郷のストーリーが、日本の文化や歴史を語るうえでも重要だと認められたのです。

日本遺産の認定により、今後ますます灘五郷は国内外から注目を集めるだろうと期待されています。

なぜ灘五郷は酒どころとして栄えた?

酒蔵それでは、なぜ灘五郷が酒どころとして栄えたのでしょうか?

 

灘五郷が酒どころとして栄えた理由は、以下の2つにあります。

  • 自然が生んだ豊かな環境
  • 海上輸送の重要拠点として江戸時代から発展

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自然が生んだ豊かな環境

灘五郷では、次のような自然の恵みによって、日本酒造りに最適な環境ができたといわれています。

  • 最適な気候と土地
  • ミネラル豊富な湧き水
  • 上質な酒米

最適な気候と土地

灘五郷や神戸市灘区で使われている「灘」の意味は、航海が難しいほど風波が吹き荒れるという意味です。

特に冬場は、明石海峡を吹き抜ける西風と六甲おろしによる強い寒風が吹き荒れます。この風をうまく活用するために、灘五郷では「重ね蔵」という構造を採用しました。これにより、冬には冷たい風をそのまま取り込むことで低い温度を維持でき、夏には温度が上がりすぎない、日本酒造りに適した環境ができたのです。

 

このように山と海に囲まれた灘五郷の自然が、良質な日本酒造りを可能にする「寒造り」に欠かせない環境を生みました。

ミネラル豊富な湧き水

湧き水灘五郷で使用される「宮水」(六甲山の湧き水)はミネラルを豊富に含み、さらに鉄分が少ないため日本酒造りに適しています。

ミネラルは酒米を発酵させるための酵母や麹の栄養分となり、キレのあるおいしい日本酒を生み出すのに重要な要素の一つです。

上質な酒米

稲穂兵庫県は、日本酒造りに最適と呼ばれる米「山田錦」の産地でもあります。地元の米農家と酒蔵が手を取り合うことで、山田錦を使った最高の日本酒が造られるのです。

海上輸送の重要拠点として江戸時代から発展

樽廻船灘五郷は、瀬戸内海に面した昔からの海上交通の重要拠点だったこともあり、江戸時代には船による輸送が根付いていました。

 

特に重要な輸送手段だったのが、「樽廻船(たるかいせん)」と呼ばれる船です。

冷蔵庫のない当時、新鮮な状態でスピーディーに日本酒を運べる樽廻船は重宝された輸送手段でした。

 

樽廻船では、杉で作られた樽に日本酒を入れて輸送していたため、輸送中に樽の杉香が日本酒に移り、熟成されていきます。このような要因もあり、江戸中期~後期には灘五郷の日本酒が「下り酒」※として高い評価を得たといわれています。

 

※下り酒とは、上方(関西)から江戸に運ばれた(下った)酒のこと。

灘五郷で造られる日本酒の紹介

沢の鶴の日本酒ここでは、灘五郷で造られる沢の鶴の日本酒を厳選して3つご紹介します。

酒どころ灘五郷の歴史を感じてみたい方は、まずは以下の3銘柄から試してみてはいかがでしょうか?

特別純米酒 実楽山田錦

「特別純米酒 実楽山田錦」は、山田錦の特A地区兵庫県三木市吉川町実楽の希少な山田錦を使用した、やや辛口の特別純米酒です。
灘五郷の日本酒の特徴である灘の宮水を使用しているので、灘五郷の伝統的な味わいを感じられます。

特別純米酒 実楽山田錦 720ml
  • 特別純米酒
  • 山田錦を100%使用

特別純米酒 実楽山田錦 720ml

純米酒本来の旨みに、芳醇な香りとキレの良さが特長です。

アルコール度数:
14.5度
飲みごろ温度:
【冷】15℃付近(涼冷え)、【燗】35℃(人肌燗)~40℃(ぬる燗)

特別純米酒 播州山田錦 生貯蔵酒

「特別純米酒 播州山田錦 生貯蔵酒」は実楽地区も含まれる播州エリアの山田錦を100%使用して造られる生貯蔵の日本酒です。

製造過程で加熱処理をせずに貯蔵しているため、果実のような香りとフレッシュな味わいを楽しめます。
「特別純米酒 播州山田錦 生貯蔵酒」も、同じく灘の宮水を使用している灘五郷の日本酒です。

特別純米酒 播州山田錦生貯蔵酒 720ml
  • 特別純米酒
  • 生酛(きもと)造り

特別純米酒 播州山田錦生貯蔵酒 720ml

兵庫県播州で栽培された山田錦を100%使用し、生酛(きもと)造りで醸した特別純米生貯蔵酒です。

アルコール度数:
14.5度
飲みごろ温度:
【冷】10℃(花冷え)~15℃(涼冷え)、20℃25℃(常温)

Kobe1717

「Kobe1717」は兵庫県産山田錦を100%使用し、灘の宮水で仕込んだコクのある味わいとフルーティーな香りを楽しめる日本酒です。六甲山から見下ろした日本を代表する港町である神戸の風景をパッケージにした、兵庫県限定商品です。

「兵庫県認証食品」や「五つ星ひょうご」にも認定されています。

この商品は、神戸のお酒で子供を支援する目的で、「Be KOBE ミライPROJECT」にも参画しています。

純米吟醸酒 Kobe1717 720ml
  • 純米吟醸酒
  • 兵庫県限定商品

純米吟醸酒 Kobe1717 720ml

兵庫県が誇る「神戸」の景色をパッケージにしました。お土産だけでなく、テーブルで映えるデザインは食卓を楽しく彩ります。

アルコール度数:
13.5度
原材料:
米(日本産)・米麹(日本産米)

灘五郷の楽しみ方

ここからは、灘五郷の楽しみ方をご紹介します。

灘五郷の楽しみ方を、大きく以下の2つにわけて見ていきましょう。

  • 酒蔵巡り・酒蔵見学する
  • オンライン酒場で日本酒ファンと灘五郷の日本酒を楽しむ

酒蔵巡り・見学

灘五郷は、一般客が酒造見学できるように配慮されている酒蔵が多くあり、見学コースを設けている酒蔵のほか、無料で見学できる酒蔵や資料館もあります。
 

例えば、沢の鶴資料館では伝統的な酒造りを工程に沿って詳しく学べるほか、歴史ある貴重な酒造りの道具などを間近に見られるなど、灘酒の伝統や日本文化を体感できます。

沢の鶴資料館:公式サイト

 

多くの酒蔵では試飲なども体験できるので、目的の銘柄などに合わせて酒蔵を訪問してみてください。

オンライン酒場

灘五郷の日本酒を飲みながら、日本全国どこにいても参加できるオンライン飲み会プラットフォーム「灘の酒オンライン酒場」で楽しむ方法もあります。

参加資格は、満20歳以上でオンライン会議ツールをインストールし、灘五郷のお酒を各自準備するだけという、気軽な内容です。

遠方に住んでいるなどの理由で現地に足を運びにくい方でも、灘五郷の日本酒ファンたちと交流しながら灘五郷の日本酒を楽しめます。

 

灘の酒オンライン酒場:公式サイト

おわりに

樽灘五郷は地域の名称でなく、兵庫県神戸市灘区新在家から西宮市今津灘地区までを中心とした日本酒醸造が盛んな5つの地区の総称です。

灘五郷が栄えた理由は、古くから日本酒を醸すための最適な環境と遠隔地への海上輸送を実現できたことで、上質な「下り酒」を造る地区として評判が高くなったためです。

その名残として、灘五郷には、さまざまな酒蔵が日々おいしい日本酒造りに勤しんでいます。

 

令和2年度の日本遺産として登録された『「伊丹諸白」と「灘の生一本」下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷』に含まれる灘五郷の日本酒は、今後ますます注目を浴びるでしょう。

 

今回は、灘五郷にある沢の鶴で楽しめるおすすめの日本酒も厳選して3銘柄紹介しました。灘五郷の日本酒の味を試したい方は、ぜひ参考にしてください。

沢の鶴のお酒についてはこちら

沢の鶴はおかげさまで創業三百年

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