2021.06.28日本酒を楽しもう

冷酒の楽しみ方。温度を変えると香りや味わいが変化する

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冷酒の味わい
日本酒は温度によって香りや味わいが多彩に変化します。「冷酒」も飲み頃の温度帯で、涼冷え・花冷え・雪冷えと素敵な呼び方があります。今回は冷酒の温度帯による呼び方の違いと、冷酒で飲むのにふさわしい日本酒を紹介します。

「冷酒(れいしゅ)」と「冷(ひ)や」は違う?

お店で日本酒の「冷や」を注文すると、「常温の日本酒」が出されます。「冷たい日本酒を頼んだつもりなのに…」と不思議に思う人もいますが、実は「冷や=冷やしたお酒」ではありません。日本酒の「冷酒」と「冷や」は別物なのです。

冷えたお酒と常温のお酒

「冷や」は、冷蔵しない「常温のお酒」のことをいいます。季節によっても変化しますが、冷たくも温かくもない20度前後のお酒を指すのが一般的です。

冷蔵庫が普及していなかった時代、日本酒の飲用温度は冷やと燗酒の二つのみでした。お店では燗酒以外を飲みたいときに「冷や」と言って、常温のお酒を注文していたのです。

冷やは、香りと味わいのバランスが良く、日本酒本来の旨味が存分に感じられる温度帯といわれています。

一方、「冷酒」は冷蔵庫や氷水で冷やしたお酒で、温度は5~15度前後です。日本酒は温めるほど香りや味わいが立ち、逆に冷やせば冷やすほどスッキリとして飲みやすくなります。

冷酒は温度によって楽しみ方も変わる

燗徳利冷酒は温度帯によって「涼冷え」「花冷え」「雪冷え」と呼び名が変わります。わずかな温度差でも味わいが微妙に変化するのです。燗徳利は本来、 燗酒を楽しむための酒器ですが、お湯の代わりに氷水を入れれば冷酒器としても活用できます。自分がもっとも美味しいと感じる温度を探ってみましょう。

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涼冷え(すずひえ)

「涼冷え」は15度前後の冷酒です。冷蔵庫から出して室温に10分ほど置いておくと、ひんやりとした程よい冷たさの温度に変化します。

特に、「薫酒(くんしゅ)」に分類される吟醸系の日本酒に適した飲み方で、華やかな吟醸香とまろやかな味わいが楽しめるのが魅力です。

真夏は冷蔵庫から出すとすぐにぬるくなってしまうため、 氷水を入れた燗徳利で、涼冷えの温度帯をキープしましょう。

花冷え(はなびえ)

涼冷えからさらに5度温度を下げると、「花さえ冷たくなる温度」という意味の「花冷え」に呼び名が変わります。温度は10度前後で、人によっては「とても冷たい」と感じるかもしれません。

メーカーにもよりますが、冷蔵庫のドアポケット部分の温度は大体6~9度です。ポケットから出し、グラスにゆっくりと注いでいるうちにちょうどよい花冷えの温度になります。

お酒は、温度が下がれば下がるほど香りの発揮が抑えられ、上品で繊細な味わいになります。飲み進めていくうちに徐々に香りが広がるのも花冷えの良さでしょう。

雪冷え(ゆきびえ)

瓶に結露ができるほど冷蔵庫でキンキンに冷やした日本酒は「雪冷え」と呼ばれます。温度は5度前後で、スッキリとした清涼感とシャープな味わいになるのが特徴です。真夏の夜にぐいっと一杯飲みたいときや個性の強いお酒を味わうときにはぴったりでしょう。

普段は常温(冷や)で飲んでいるものを雪冷えにしてみることで、違った一面が発見できるかもしれません。ただ、5度を下回ると旨味や香りが感じられなくなるため、冷やしすぎには注意が必要です。

夏場は、燗徳利に氷をたっぷり入れて、飲み頃までお酒を冷やしておくのもよいでしょう。

冷酒で飲みたい日本酒の種類

冷酒を注がれる徳利日本酒の種類の中には、冷やすとより美味しさが引き立つものがあります。涼冷えか、花冷えかの微妙な温度によっても味わいが大きく変わるため、「どの種類がどの温度帯に適しているか」を覚えておくとよいでしょう。日本酒の奥深さがさらに堪能できるはずです。

大吟醸酒や吟醸酒

大吟醸酒や吟醸酒は、冷酒で飲むのにふさわしいお酒の代表格です。

日本酒造りでは、精米の程度を「精米歩合」と呼び、米を外側から磨いたときに残る度合いを%で表記しています。精米歩合が50%以下のものは「大吟醸酒」、60%以下のものは「吟醸酒」として区別するのが一般的です。

大吟醸酒や吟醸酒は、フルーティで華やかな吟醸香と、雑味のないクリアな味わいが特長です。冷やしすぎると香りが立たなくなってしまうため、「涼冷え」や「花冷え」で嗜むのが理想でしょう。

本醸造酒

本醸造酒は、精米歩合70%以下の米・麹・醸造アルコールから造られる日本酒です。醸造アルコールとはサトウキビを主原料とした純度の高いアルコールで、白米重量の10%以下にする規定があります。

本醸造酒は、甘みの少ないスッキリとした味わいが特長です。「雪冷え」や「花冷え」にすることで、爽快感が増し、本醸造酒の個性がより際立つでしょう。

生酒

日本酒の製造工程には「火入れ」と呼ばれる加熱処理があります。品質を変化させる酵素のはたらきを抑制したり、加熱殺菌したりするのが目的で、貯蔵前と瓶詰め前に2回行われるのが通常です。「生酒」は、もろみを搾った後に火入れを1回も行わない日本酒のことです。香りが高く、お酒本来が持つ複雑な味わいや個性がしっかり感じられます。搾りたてのフレッシュさやフルーティさが味わえるのも魅力でしょう。

通常の生酒は「花冷え」「雪冷え」「オン・ザ・ロック」がおすすめです。冷やすことで、生酒のフレッシュな味わいが楽しめます。

冷酒におすすめの日本酒

日本酒の飲み方に決まりはありませんが、商品ごとの飲み頃温度を提案している酒蔵も少なくありません。冷酒で味わいたい「沢の鶴おすすめの日本酒」と冷やし方をご紹介します。

氷(ロック)で楽しむ純米原酒 720ml

アルコール度数18.5度の純米原酒を生貯蔵酒に仕上げたお酒です。 「生貯蔵酒」とは、本来2回行う火入れを1回のみにとどめたもので、生酒のようなフルーティな味わいと純米原酒ならではのコクが楽しめます。

飲み頃温度は5~10度で、日本酒に氷を浮かべた「オン・ザ・ロック」に適しています。氷が少しずつ溶けるにつれてアルコール度数が抑えられ、まろやかな口あたりが長く楽しめるでしょう。暑い夏は、すだちをギュッと搾った「すだち割り」が最高です。

氷の代わりに、無糖コーヒーを凍らせた「珈琲氷」を入れるのもおすすめです。意外な組み合わせですが、コーヒーの苦みと日本酒の甘みが絶妙にマッチします。

氷(ロック)で楽しむ純米原酒 720ml
    • 純米原酒生貯蔵酒
    • 春夏限定

商品名

アルコール度数18.5度の純米原酒を、フルーティーな生貯蔵酒に仕上げました

アルコール度数:
18.5度
飲みごろ温度:
5~10度

 

おうちで唎酒 山田錦セット 日本酒&きき猪口

本格的な唎き猪口と、二種類の純米酒720ml各1本のセットです。

「実楽山田錦」は、酒造好適米の最高峰「山田錦」を100%使用した特別純米酒で、繊細なコクとキレのある旨味が自慢です。コクをじっくり味わうのなら燗酒がベストですが、冷酒にすると香りと味わいのバランスがよくなります。

「100人の唎酒師」は、火入れを一切行わない生酒です。本来、生酒は酒質が変化しやすいですが、限外濾過技術により、酒質の変化の原因となる酵素を極限まで取り除いています。生酒ならではの鮮度感と豊かな風味が長く味わえる逸品です。

飲み頃温度は10~15度で、「涼冷え」「花冷え」に適しています。一切加水をしていない濃醇タイプのため、「オン・ザ・ロック」で氷を少しずつ溶かしながら飲むのもよいでしょう。

おうちで唎酒 山田錦セット 日本酒&きき猪口
    • 特別純米酒/特別純米生原酒
    • 送料無料

おうちで唎酒 山田錦セット 日本酒&きき猪口

商品が届いたその日から 本格的な唎き猪口で、きき酒師気分! 家飲みが楽しくなります。

アルコール度数:
実楽山田錦14.5度、100人の唎酒師18.5度
原材料:
米(日本産)・米麹(日本産米)

米だけの酒 純米原酒生貯蔵 900ml

国産米100%を「灘の宮水」で仕込んだ「米だけの酒 純米原酒生貯蔵」は、原酒ならではの濃醇さと、生貯蔵酒特有のスッキリとした後口が堪能できる1本です。

「米だけの酒 純米原酒生貯蔵」は、「生酛(きもと)造り」と呼ばれる製法を用いています。天然の乳酸菌と酵母を1カ月かけてじっくり育てる昔ながらの製法で、米本来の旨味や深いコクが味わえます。余分な甘みがないため、濃醇ながら後味はスッキリです。

飲み頃温度は5~10度なので、「花冷え」「雪冷え」「オン・ザ・ロック」で楽しみましょう。

米だけの酒 純米原酒生貯蔵 900ml
    • 純米生貯蔵酒
    • 生もと造り

米だけの酒 純米原酒生貯蔵 900ml

「濃醇な味わい」なのに後口が「すっきり」ロックもおすすめ!

アルコール度数:
18.5度
飲みごろ温度:
5℃~10℃

おわりに

日本酒は、温度によって香りや味わいが繊細に変化します。たった5~15度の温度差でも、涼冷え・花冷え・雪冷えと名称が変わるのは日本酒らしく風情がありますね。お店で冷酒を注文する際、「雪冷えでお願い」と言えば、「日本酒に通な人」と一目置かれるかもしれません。

日本酒のラベルには、飲み頃温度が記載されている場合があります。1杯目は酒蔵がおすすめする温度で飲んでみましょう。2杯目からは、「オン・ザ・ロック」にしたり、人肌くらいに温めたりと、「温度で変化する日本酒の味わい」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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酒みづき編集部

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