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お猪口の蛇の目の意味は?利き酒の楽しみ方を知ろう

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お猪口

お猪口の底に描かれた青い二重丸、 「蛇の目」。この模様には、意味があることをご存じですか?実は、蛇の目は日本酒の利き酒の際に役立つ模様なのです。日本酒の利き酒ができるようになると、自分好みの日本酒を探しやすくなりますし、友人や知人のために日本酒を選ぶ際にも役立ちます。

今回は、利き酒の方法や楽しみ方をご紹介します。

 

プロの利き酒はどんな方法?

まずは、プロの利き酒師がどのような手法を用いているかを知りましょう。プロの利き酒は、大きく「外観」、「香り」、「味わい」の3つの観点から行われます。

 

外観

白磁器のお猪口に日本酒を入れ、液体の色や粘性、清澄(せいちょう)の度合いを見ていきます。青みがかった透明であれば若い酒、褐色であれば熟成が進んでいるあらわれです。また、粘性が高いものは糖分やエキス分が多く含まれていて、複雑な味わいと見ることができます。色調は澄み切っているほど、雑味のないクリアな味わいの日本酒であるといえます。

 

香り

次にチェックするのは香りです。鼻を近づけて、日本酒から漂う香りの強さや華やかさを見ていきます。熟成年数や原料、製法によってフルーティーな香りや米本来の香りなど、さまざまな違いが出てきます。

日本酒が劣化した際に出る「老香(ひねか)」もここでチェックします。

 

味わい

最後に、口にして味わいを見ます。少量の日本酒を口に含んで舌全体に回していき、口に含んだ瞬間の感触や、甘みや苦味、酸味、旨味などを味わっていきます。

同時に、上立ち香から飲んだ瞬間に感じる香りの変化の度合いもチェックするポイントです。

 

なお、利き酒の大会などでは口に含んで5~10秒で吐き出しますが、普段であればそのまま飲んでしまっても良いでしょう。飲むことで、喉ごしや後味もチェックできます。

 

お猪口の「蛇の目」模様は利き酒に役立つ?

お猪口の蛇の目模様利き酒は、お猪口、グラス、ワイングラスなどさまざまな酒器で行われますが、もっともおすすめなのは底に青い円が二重で描かれている「蛇の目」模様のお猪口です。

 

蛇の目のお猪口は、もともと利き酒用に作られた酒器なのです。
蛇の目の白い部分で、日本酒の色合いやその濃淡を見ていきます。そして、青い部分で透明度や輝きを見ます。

蛇の目模様はただのデザインではなく、日本酒の利き酒がしやすいように設計されたものだったのですね。

 

 

利き酒の楽しみ方を知ろう

利き酒の楽しみ方利き酒ができるようになると、日本酒に対しての客観的な指標が自分の中に確立されます。

 

例えば、日本酒の味わいを表現するときにも、「なんとなく辛口でスッキリしている」という感想から、「香りはリンゴのようなフルーツ香。味わいは雑味がなくクリア。喉越しはスッキリだが、口の中で広がる深いコクがある」などと具体的なものに変わっていくでしょう。そして、自分好みの日本酒がどのようなものかも、的確に言葉で表現できるようになります。

 

日本酒の好みを言葉で表現できるようになると、酒販店や居酒屋の店員にも的確に伝えることができます。その結果、より自分好みの1本に出会える可能性が高くなります。

利き酒は、自分で行う分には高度な技術や専門的な知識は必要ありません。お気に入りの日本酒に出会えるよう、ぜひ気軽にトライしてみてください。

 

おわりに

今回は、日本酒の利き酒についてお伝えしました。利き酒ができるようになると、「なんとなくこの日本酒が好き」から、「この日本酒のここが好き」と言えるようになります。たくさんある日本酒の種類の中から、自分の好きな日本酒を見つけ出せるようになったらうれしいですよね。日本酒に興味のある方は、ぜひ利き酒にチャレンジしてみてくださいね。

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1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。

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