日本酒の賞味期限は?未開封(開栓前)・開封後(開栓後)のおいしく飲める期間とは

日本酒のラベルを見たとき、『あれ、賞味期限はどこ?』と探した経験はありませんか?
それもそのはず、日本酒には食品表示法で定められた賞味期限の表示義務がありません。しかし、日本酒をおいしく飲める「目安の期間」は確かに存在します。この記事では、「日本酒をおいしく飲める期間」の目安とその理由、日本酒の最適な保存方法を解説します。
【この記事の要点】
- 未開封の日本酒: 製造年月から約1年が目安
- 未開封の生酒: 製造年月から約9ヶ月が目安
- 開封後の日本酒: 種類を問わず冷蔵庫で保管し、できるだけ早く飲み切る
- 基本的な保存方法: 光と高温を避けた冷暗所(冷蔵庫が確実)
この記事を読めば、ご家庭の日本酒をいつまでおいしく飲めるのかが明確になります。日本酒の製造元の沢の鶴が、詳しくご説明します。
Contents
未開封(開栓前)の日本酒をおいしく飲める期間は?

日本酒には、賞味期限の表示がありません。そのため、5年、10年と時間が経っても同じ味わいを楽しめるのか?気になる方も多いのではないでしょうか。
造られてから時間が経っている日本酒でも、開栓前であれば健康上は問題なく飲めることが多いのですが、味わいには変化が出てきます。
日本酒は、製造方法によっておいしく飲むことのできる期間が異なります。
通常の日本酒は造られてから約1年
通常の日本酒は、製造されてから約1年であればおいしく飲むことができます。ここでいう通常の日本酒とは、お酒をしぼった後と瓶詰めの前の2回、「火入れ」という加熱処理を行った日本酒のことです。火入れは、酒質を安定させるために行われます。
生酒の場合は約9ヶ月
生酒の場合は、通常の日本酒より少し早めの約9ヶ月間がおいしく飲める目安です。生酒は火入れをせずに瓶詰めされ、味わいの変化が早いためです。
生貯蔵酒は出荷前に一度だけ火入れを行っているため、沢の鶴ではおいしく飲める期間を約1年としています。
なお、これらの期間はあくまで目安で、保存状態によって変化することがあります。酒造メーカーや銘柄によって推奨期間が異なる場合もありますので、購入の際に確認しましょう。
日本酒に賞味期限表示がない理由は?
ほとんどの食品や飲料には賞味期限、もしくは消費期限が記載されていますが、日本酒には賞味期限表示がありません。日本酒はアルコールの殺菌作用によってすぐに腐食が進まず、長期間の保存が可能なため、賞味期限の表示義務がないのです。
なお、食品表示法では、日本酒だけでなく酒類全般の賞味期限表示が免除されています。ワインやウイスキー、焼酎なども同じ理由で賞味期限の表示がないのが一般的です。
日本酒の製造年月とは?
日本酒に記載されている「製造年月」は文字通り、その日本酒が製造された年と月を表示したものですが、お酒をしぼった日ではありません。
日本酒はしぼってから、ろ過、火入れ、貯蔵・熟成という過程を経て瓶詰めされます。日本酒の製造年月とは、容器に詰めた日のことを指します。
※製造年月の表示は2023(令和5)年1月1日より任意記載事項に変更されています。
古い日本酒・風味が落ちた日本酒の特徴は?
製造されてから年月が経った日本酒や、風味が落ちてしまった日本酒はどのような特徴があるのでしょうか?色・香り・味わいの3つの観点から解説します。
日本酒の『色』の変化
時間が経過した日本酒は茶色に変化することがあります。これは日本酒に含まれる糖とアミノ酸によるものなので、身体的な影響はありませんが、透明な日本酒とは色合いが様変わりしてしまいます。
日本酒の『香り』の変化
開栓前であれば基本的には大丈夫ですが、万が一、日本酒から異臭が発生している場合は、飲むのを控える方が良いでしょう。
鼻にツンとくるような酸っぱい匂いがする場合は、酸化が進んでいる可能性があります。飲むこと自体に問題はありませんが、本来の味わいとは異なるので注意しましょう。
日本酒の見た目と一緒に、匂いに変化がないかをチェックしてみるのを忘れないでくださいね。
日本酒の『味わい』の変化
日本酒は時間や保存方法によって、徐々に味わいが変化します。特に開栓後であれば、その変化は顕著に表れます。もちろん熟成されることで、深いコクが生まれるという良い変化もあります。
しかし、舌にまとわりつくような苦みや酸味がある場合は、古くなってしまっている兆候です。主に酸化に伴う味わいの変化なので、飲めないわけではありませんが、無理せずに判断すると良いでしょう。
未開封(開栓前)の日本酒の保存方法
未開封(開栓前)であっても、古くなると味わいや香り、色に変化があることが分かりました。では、未開封の日本酒はどのように保存するのがベストなのでしょうか。常温保存で問題ないのか、それとも冷蔵庫保存が適しているのかなど、未開封の日本酒の保存方法にお悩みの方は、この機会に覚えておくことおすすめします。
日本酒は冷暗所での常温保存がおすすめ
未開封(開栓前)の日本酒は基本的に常温保存で問題ありません。(火入れ、ろ過をしていない日本酒は除く)
しかし、日本酒は「紫外線」や「高温」に影響されやすいお酒です。紫外線に当たる環境で保存すると「日光臭」、高温で長期保存すると「老香(ひねか)」と呼ばれる独特の匂いが発生してしまいかねません。
そのため、日光に当たらず、高温になりづらい冷暗所で保管するのがポイントです。
開封していない日本酒でも保存環境を意識すると、よりベストな状態の日本酒を楽しめますよ。
▼日本酒の保存方法を詳しく解説しています!
日本酒の種類に合わせて冷蔵庫で保存しよう
日本酒の種類によっては、常温(冷暗所)ではなく冷蔵庫での保存が好ましい場合もあります。
例えば「生酒」や「生貯蔵酒」といった火入れをしない、もしくは火入れの回数が少ない日本酒は酒質が変化するスピードが比較的速いです。
火入れとは日本酒の発酵を弱める加熱処理のことで、品質の安定化を図るための工程です。火入れを行わない日本酒は、たとえ未開封(開栓前)であっても冷蔵庫で保管するのが良いでしょう。
未開封(開栓前)でも味わいが変化する前に飲み始めよう
未開封であっても、製造されてから時間が経過すると、多少なりとも味わいや風味に変化が現れてしまいます。
日本酒本来の味わいを楽しむためには、購入後なるべく早く飲み始めると良いでしょう。しばらく保管しておきたい場合は、ここまでにご紹介した保存方法をお試しくださいね。
開封後(開栓後)の日本酒は早めに飲み切ろう

開封後(開栓後)の日本酒は味わいの変化が進んでしまうため、できるだけ早く飲み切るようにしましょう。2~3日程度ではあまり変わりはありませんが、1週間ほど経つと徐々に違うお酒のように感じられることがあります。
特に火入れを行っていない生酒は、できるだけ新鮮なうちに飲み切ってください。
一度に飲み切ることが難しい場合は、キャップや瓶口を清潔に保って、冷暗所で保管するようにしましょう。生酒、生貯蔵酒の場合は冷蔵庫で保存します。
また、味わいが変化してしまった日本酒は、料理酒や日本酒風呂として使用するのもおすすめです。もちろんあまりにも味わいや風味が変化してしまった場合は、料理酒や日本酒風呂に適さないこともあるのでご注意ください。
▼古くなった日本酒の有効活用法を解説!
なお、3年、5年以上、中には10年以上熟成させた「古酒」は、味わい深さやまろやかさから人気のあるお酒ですが、劣化した日本酒とは別物です。蔵元や酒屋のプロがきちんと管理して貯蔵するからこそ、おいしい古酒ができます。古酒を楽しみたい場合は、「古酒」として販売されているお酒を購入しましょう。
おわりに
今回は、日本酒の賞味期限に焦点を当ててお伝えしました。日本酒には通常、賞味期限の表示はありませんが、おいしく飲むことができる期間の目安はあります。通常の日本酒(火入れをしたお酒)と生酒で期間は違いますので、購入する際にラベルをチェックすることをおすすめします。ぜひ、おいしく飲める期間を逃さずに日本酒を堪能してみてください。
日本酒の賞味期限に関してのよくある質問
Q1.日本酒に賞味期限はありますか?
日本酒には、賞味期限の表示義務がないため、賞味期限に関する表記もありません。日本酒は、アルコールの殺菌作用によってすぐに腐食が進まず、長期間の保存が可能なことから、賞味期限の表示義務がないのです。
Q2.未開封の日本酒は、製造年月からどのくらいまで飲めますか?
賞味期限表示がない日本酒をおいしく飲める期間の目安は、種類によって異なります。
- 2回火入れを行っている通常の日本酒(純米酒や吟醸酒など)は、製造年月から約1年
- 出荷する前に一度だけ火入れを行う生貯蔵酒は、製造年月から約1年
- 一度も火入れを行わない生酒は、製造年月から約9ヶ月
こちらは、あくまでも目安です。購入の際に酒造メーカーや銘柄の推奨期間を確認しましょう。
Q3.目安の期間を過ぎた古い日本酒は、飲んでも体に害はありませんか?
賞味期限の表記が義務付けられている食品や飲料と比較すると、体への影響は少ないと考えられます。ただし、大きく劣化している場合は影響がまったくないとはいえないため、注意してください。
Q4.古くなって風味が落ちた日本酒はどう見分ければ良いですか?
日本酒は、賞味期限はないものの、製造から長期間経過していると状態が変化します。
- 味わいが変わる
- 香り(匂い)が変わる
- 色(見た目)が変わる
このように状態が変化し、おいしく飲めなくなってしまった場合は料理酒や日本酒風呂などの「飲む」以外で活用するのがおすすめです。
Q5.開封後の日本酒の保存方法と期間を教えてください。
日本酒を開栓したら、できるだけ早く飲み切ることをおすすめします。飲みきれない場合は、キャップや瓶口を清潔に保って、冷暗所で保管するようにしましょう。生酒や生貯蔵酒など、火入れが行われていない日本酒は、劣化が進まないよう、冷蔵庫で保存してください。
1717年(享保二年)、灘の西郷で米屋の副業としてスタートした沢の鶴の酒造り。「米を生かし、米を吟味し、米にこだわる」酒造りは創業から300年以上も続く伝統です。
これまでにモンドセレクション世界酒類コンクールにて数々の賞を受賞。2007年には10年間連続で最高品質の商品を生産してきた企業に授与される最高栄誉賞(THE CRYSTAL PRESTIGE AWARD)も受賞するなど、日本酒業界において数々の功績を残しています。
沢の鶴はこれからも日本酒文化を大切にしながら、みなさまの毎日の食事がもっと美味しくなるお酒造りを続けていくと共に、このWEBメディア『酒みづき』を通して、より多くの方々に日本酒の美味しさや楽しみ方に関する情報をお届けしてまいります。
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