2018.09.03日本酒を知ろう

日本酒はどうやってできるの?お酒造りのながれ(製造工程)とは

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お酒造りのながれ

日頃から多くの方に親しまれている日本酒。日本酒が完成するまでにはさまざまな工程や人の手が加わっており、そのひとつひとつが、日本酒の味を左右しています。
今回はより深く日本酒を知っていただくためにも、お酒造りのながれ(製造工程)をご紹介します。

お酒造りのながれ(製造工程)

日本酒の製造工程日本酒ができるまでには、さまざまな工程を要します。お酒造りの基本的なながれを、簡単にご説明します。

精米

日本酒の主原料である、米を精米することから酒造りはスタートします。
ちなみに多くの場合、食用米ではなく、酒造り専用の「酒米」を使います。

酒米は、食用米と比べるとタンパク質の含有量が低く、粘り気が少ないのが特徴。米の中心部(心白)が大きいので吸水性に優れており、麹が育ちやすく発酵にも適しています。

洗米/浸漬(しんせき)

精米した米を洗い、糠(ぬか)を取る工程です。家庭でご飯を炊く際に米を研ぐのと同様、ここで米の糠や汚れを取らないとおいしい日本酒を造ることはできません。

洗米の後、適量の水分を吸収させるために、米を水に浸す「浸漬(しんせき)」を行います。

蒸米/放冷

水分を含ませた米を蒸していきます。甑(こしき)と呼ばれる大きなせいろか、蒸米機によって蒸されます。

酒米を蒸すことによって、米のでんぷん質が変化。酒造りに適した水分量に調整できるとともに、殺菌効果もあります。

蒸した米は、麹(こうじ)造り、酒母造り、掛米(もろみ造り)用と、それぞれに応じた温度に冷まします(放冷)。

麹(こうじ)造り

蒸した米を、日本酒の元となる麹にする工程で、「製麹(せいきく)」とも呼ばれます。
麹菌を米に付着させ、米の中で麹菌を繁殖させます。質の良い麹になるかどうかは、日本酒の質を左右してしまうほど重要な工程です。

酒母造り

酒母とは、アルコール発酵を促す酵母を大量に増殖させたもの。
麹と水を混ぜ合わせたものに、酵母と乳酸菌、さらに蒸米を加えます。一般的には、2週間から1カ月で酒母が完成します。
酒母を手作業で造りあげる製法が、「生酛(きもと)造り」です。生酛(きもと)造りの場合、乳酸の添加はせず、蔵の空気中の乳酸菌を取り込みます。

醪(もろみ)・仕込み

酒母をタンクに入れ、麹、蒸米、水を加えて発酵させます。発酵には約3週間から1カ月かかり、日本酒の元となる、発酵した状態を「もろみ」と呼びます。
酒母の中に麹、蒸米、水を入れる際は、全量ではなく3回に分けて、ゆっくりと発酵させることが大切。これを「三段仕込み」といいます。

上槽(じょうそう)

発酵期間が終わると、もろみをしぼって(圧搾)、日本酒と酒粕に分ける「上槽(じょうそう)」が行われます。
いつどのタイミングで酒をしぼるかは、日本酒の味を決めるうえで非常に重要。それぞれの酒蔵や日本酒の種類によって変わるほか、天候、成分分析値などを元に決定されます。

濾過(ろか)/火入れ

しぼったばかりの日本酒には、細かくなった米や酵母等の小さな固形物が残っております。それらを除去するため、濾過(ろか)します。その後の加熱処理が「火入れ」です。加熱処理することによって殺菌され、日本酒の腐敗を防ぎます。

貯蔵/調合・割水

火入れの後、熟成させるために貯蔵します。約半年から1年かけて貯蔵・熟成された日本酒は、まろやかな味わいに変化。熟成した原酒を、各銘柄に合わせてブレンド(調合・割水)していきます。

火入れ/瓶詰め

いよいよ日本酒造りも最終工程です。出荷前、調合されたお酒にもう一度火入れをし、酒を安定させます。その後、瓶やパックに詰めて、完成です。

日本酒の製造工程で変わる、味わいを楽しもう

製造工程で変わる味わいここまでで、基本的な日本酒造りの工程をご紹介しました。
製造の過程にある火入れや貯蔵の有無によって、さまざまな味わいの日本酒を楽しむことができます。

火入れをしない「生酒」

火入れをしない状態の日本酒を「生酒」といいます。清涼感のある味わいと、サラリとした飲み口が特徴です。また、生酒ならではの爽やかな香りも魅力のひとつ。
冷蔵庫でよく冷やして、ゆっくりと味わってみてください。

蔵で貯蔵されずに出荷する「新酒」

火入れをした後、蔵での貯蔵・熟成を経ていない段階のものを「新酒」と呼びます。しぼりたてをそのまま瓶詰めしているので、フレッシュな味わいが特徴です。

ただ、新酒は熟成途中のため、日本酒のまろやかさを引き出したいときには冷蔵庫で保存しましょう。次第に角が取れ、味わいにも丸みが出てきます。

おわりに

日本酒は、多くの製造工程を経て造りあげられ、随所に造り手の技が加わっています。特に発酵後の上槽(じょうそう)の作業では、タイミングや天候によって日本酒の風味に変化が出るほど。また、火入れをしていない「生酒」や、出来上がったばかりの日本酒である「新酒」なども、普段とは違う味わいを楽しめます。さまざまな種類の日本酒を試して、自分好みの1本を見つけてみてください。

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酒みづき編集部

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